US親会社へ機能通貨であるドルでの報告と国内税務申告用の円での財務諸表の作成が必要な会社です。
取材日:2015年10月21日
役務・サービス業
一般会計
US親会社へ機能通貨であるドルでの報告と国内税務申告用の円での財務諸表の作成が必要な会社です。
取材日:2015年10月21日
役務・サービス業
一般会計
キャメロンジャパン株式会社は、石油や天然ガスの生産システム、プロセス機器の設計から製造を主な業務としており、特に石油などの分離や脱塩を行う精油所脱塩器などの機器を実際に設計する数少ない企業の一つです。
日本ではその数の少なさから、油田、原油の性質や特徴に携わる経験が少ないため、日本でのノウハウが蓄えられず、当分野に新規参入することは難しいとされています。日本国内で成功している企業は少ない中、同社は、早い段階から本社での技術的協力を受け、その専門性と高い技術力の安定性から海外での実績を高く評価されています。
アメリカに親会社がある日本法人ですが、ビジネスの市場が海外であるため、売上代金の回収や支払は専らUSドルで行っています。
しかしながら、円貨以外を外貨と定義する日本の基準で財務諸表を作成していたため、為替の影響が大きく反映されてしまい、アメリカの親会社からは、取引の実態に合わせ、機能通貨であるUSドルで記帳し、US会計基準に基づいたドルの財務諸表の数値を報告するようにと強く要望されていました。
この要望を満たし、かつ重複入力することなく日本会計基準に合致した円の財務諸表を正しく作成できることが、システム選択の重要な要件でした。これらの要件を完璧に満たすパッケージソフトウエアが存在していなかったため、カスタマイズで対応出来そうなシステムベンダーを3社に絞り、価格面、機能面、開発期間等を考慮しながら、慎重に比較検討致しました。
標準で英語対応・外貨管理ができていた点、基軸(機能)通貨、取引通貨、現地(法定)通貨、という入力が可能であった点で開発部分が最も少なくすみそうだったPlaza-iを選択することで、リスクを最小限に抑えることができると判断し、導入を決定致しました。
また、価格面でも納得できる額が提示されたことも決定に至る大きな要因でした。
最終的な承認は、アメリカの親会社から得る必要がありましたが、提案書、見積書、注文書、契約書等を英語で用意してもらえたことで承認手続き等もスムーズに進みました。
アメリカの親会社の要望と我々日本法人の要望を満たすレポーティングをPlaza-iは実現してくれました。かねてより懸案だった機能通貨での会計報告が可能となったことにより、日本法人の報告の数値の精度は、一段と高まり、アメリカの親会社で高く評価されています。
機能通貨で作成したドルの財務諸表をそのまま円に換算して、税務申告用として使用できないため、カスタマイズして日本の会計基準に基づいた円の会計報告も作成できるDual Currency Systemを実現できたことで、決算作業の短縮化にも結び付きました。
一般会計と債務管理のモジュールだけの導入でしたが、レポーティング業務だけでなく、資金管理や経費管理における業務もだいぶ改善されました。
円貨だけでなく、外貨(USD、GBP、EUR etc)の送金もFBデータを作成して処理できたこと、プロジェクト会計データが充実したこと、アメリカの親会社と同じ科目体系でオペレーションができること、これら、全てが業務の効率化につながっています。